SACMAベアリング強度試験治具(SACMA SRM 9-89)

型番:WTF-LB-SACMA(ステンレススチール製)

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図1:組み立てられたSACMA SRM 9-89のベアリング強度試験治具

この治具はASTM D5961(文献2)の要求も満たしており、Composite Materials Characterization, Inc.(文献3)でも標準治具として採用されています(図1参照)。 ASTM D5961には、よりシンプルな治具があり、機能的ではありますが、使い勝手はよくありません。ASTMの治具は、このカタログのセクションH-3で説明されています。

SACMAの治具を分解した状態をFig.2に示します。この治具は,様々な厚さの試料に対応できるように,ねじ込み式のハウジングにブッシングを組み込んでいる。 そのため、試料と固定具の間にシムを入れる必要がない。(図2には、オプションで用意されている2本の追加ピンと、追加のブッシングも示されている。)

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図2:分解されたテストフィクスチャー

試験原理は、SACMAとASTMのどちらの構成でも同じです。一般的に0.10インチから0.25インチの厚さの複合積層材(多くの場合、準等方性)に、直径1/4インチのファスナーまたはピンを密着させ、荷重をかけます。荷重とそれに伴う穴の変形がモニターされます。

時には、規格外の試料構成で試験を行うこともあり、その場合には、図3に示すような特殊な試験装置が必要になります。

サクマ・ベアリング強度テストフィクスチャー_2

図3:直径1/2インチのピンを組み込んだSACMAの特殊軸受試験治具(左)と、標準サイズのSACMA治具(右)の比較。

ASTM D 953(参考文献4)も存在する。本来は非強化プラスチックの試験用に開発されたものですが、他の材料の試験にも使用されていますので、このページでご紹介します。 ASTM D 953は、よりシンプルな試験治具を使用しています。

追加情報のソース。
1) SACMA Recommended Method SRM 9-89, "Bearing Strength Properties of Oriented Fiber-Resin Composites," Suppliers of Advanced Composite Materials Association, Arlington, Virginia, 1989(現在は廃止されている)。

2) ASTM Standard D5961/D5961M-13 (2013, "Bearing Response of Polymer Matrix Composite Laminates," American Society for Testing and Materials, West Conshohocken, Pennsylvania (初版は1996年))

3) CMC Screening Method P6-7, "Bolt Bearing Strength Test," Composite Materials Characterization, Inc, Richardson, Texas, 1999年6月改訂(初版は1994年)。

4) ASTM Standard D953-10(2010)「プラスチックの耐力」、American Society for Testing and Materials, West Conshohocken, Pennsylvania(初版は 1948 年)。